音信普通

音信普通⑥

続・ながさき音楽便り⑥

音 信 普 通

風に寄せて」

快晴に恵まれたくんちも終わり、街は心地良い秋風が吹いています。木管アンサンブル・ポエは結成して21年間、ずっと「風」をテーマにして活動をしてきました。2枚目に作ったCD「風によせて」には、ポエのために作曲家三上次郎さんが書き下ろしてくれた同名の曲を収録しています。同名のタイトルで、九州各地でコンサートツァーをしたこともあります。木管アンサンブルにとっても、私にとっても、「風」は大切なテーマでした。

 

4回目を迎えた「長崎の唄、長崎の音」、今年のテーマを「風」にしました。風が伝えた様々な音楽文化を、2時間のステージで再現しようと、制作委員会で議論を重ね、曲目を構成。今年の音楽祭は地域主体で進めた結果、10月の初めにいくつものイベントが重なり、どの地区の演奏会も集客面で苦労したようです。そんな中で、関係者を含め約1千300人のお客様とともに、無事コンサートを終了することができ、ほっとしています。

プログラム第1部は、松川先生ご指導のアカペラコーラスの皆さんのオラショに始まり、マダム・バタフライの有名なアリアをピアノトリオと円能寺さんの踊りで表現。続いて藤本秀代秋社中と花柳寿々初社中の皆さんによる長崎の民謡、そして高島の子どもたち9人を迎えての児童コーラスが第1部をほのぼのと締めくくりました。休憩時間は、恒例となった杵の川さん提供による日本酒の試飲会。後半は、男声コーラスによる長崎県民歌で力強く始まり、安定感を増した唄音アンサンブルが、長崎の歌謡曲を次々と披露。サキソフォンの森山宙香さんも加わり、編曲・指揮の橋本剛さんの音楽的手腕は、冴えわたりました。大村市と長崎市の市民ミュージカルの皆さんの交流ステージや、やまだ眸月真による旅博テーマソングもあり、唄音らしいメロディーが次々の流れました。しかし何といっても、圧巻は峰茂樹さんのステージ。素晴らしいバス・バリトンによる歌唱もさることながら、トークもすばらしく、エンタテイメントという言葉は、峰さんのためにあるのだとつくづく思いました。

 

音楽祭としての制作費が大幅に削られる中、昨年までの質を保ちながら、ステージ構成はできるだけコンパクトに。中々大変な作業でした。チケットの売れ行きが伸び悩む中、居酒屋に行く回数を減らしてチケット販売に責任を持っていただいた制作委員の皆さま。多様な演目が並びご苦労されたと思いますが、見事な場面転換をしてくれた大野さん率いるスタッフの皆さま。そして、裏方として、あるいは聴衆としてこの唄音コンサートを支援して下さった、音楽連盟会員の皆さまに心から感謝申し上げます。アンケート結果も踏まえきちんと検証し、ぶれることなくこの唄音コンサートを継続していきたいと考えています。

2011年10月14日

長崎県音楽連盟運営委員長

堀内 伊吹

 

【2011/10/20】

音 信 普 通⑤

 

ながさき音楽便り⑤

音 信 普 通

今年は9月になっても、ずっと暑い日が続き、なかなかエアコンのスイッチが切れません。やはり長崎は、くんちの頃までは涼しくならないのでしょうか。さて、いよいよ音楽祭が近づいてきました。長崎市周辺小中学校へのチラシ配布も終わり、イベントの宣伝を兼ねたプレコンサートや、テレビ・ラジオでのPRも始まりました。

「どこかが違う秋」

先日スーパーで買い物をしていたら、松茸ごはんや、栗ごはんが簡単につくれる、「炊き込みご飯の素」が売っていました。食卓は、やはり秋ですね。この季節になると思い出す歌があります。

ずっと昔に「NHKみんなのうた」で流れていた曲、『どこかがちがう』です。作詞は若谷和子、作曲はいずみたくという、おなじみのコンビ。ノートをパタンと閉じて外を見ると、いつもと変わらない風景だけど、何かが違う。八百屋に目立ってみかんが増え、そして今年初めて栗ご飯を食べた。そうだ、秋になったんだ、子どもの目から見た季節の移り変わりが、かわいらしく描かれています。

今年で放送開始50周年を迎えたみんなのうた。私が小学生の頃は、良くみんなのうたを聞いていました。知らない外国の曲に、日本語がついて紹介されたり、季節の歌があったり、お国めぐりシリーズでは、日本の美しい風景も紹介されていました。楽譜が出版されると、すぐに買ってきて、私が伴奏を弾き、4才年下の妹が歌う。兄妹二人ともピアノを習っていたので、普段の音楽の勉強は、バッハやモーツァルトやベートーヴェン。ですから、みんなの歌で使われているリズムや和音は、とても新鮮でした。マダム・バタフライもカラオケも苦手な私が、信州の実家の洋間で、妹と一緒に「ノートをパタン、外を見る!」なんてやっていたのですから、もしかしたらいい時代だったのでしょう。

「たのシックフェスティバル」を企画した時から、子ども時代の洋間でのシーンが脳裏にありました。難しいクラシックではなくて、温かみのある、手で触れることができる音楽を、気軽に楽しめるような音楽イベントはできないだろうか。例えば、兄弟が連弾をする、お父さんのサックスに女の子が伴奏をする、おばあちゃんが孫娘のピアノ伴奏で、なつかしい唱歌を歌う。そんなほのぼのとした音楽シーンをつくり出したいと思っていました。

昨年も大好評をいただいた「たのシックフェスティバル」。今年も、10月の1日、2日は、ブリックホール界隈に、音楽が溢れます。ホールエントランスや、広場でのミニコンサート。練習室やスタジオで開催される、ワークショップ。ハウステンボスから、ストリートオルガンもやってきます。バルーンも、ストーンも、シャボン玉も、ヘングレも、それにカクテルもあります。

さらに今回は、どちらかというと、家庭では粗大ゴミのように肩身が狭いお父さんたちが大活躍。「おやじバンド」や「おやじコーラス」もあります。また、恒例の楽器体験やハンドベル体験に加え、箏や尺八の体験教室もあります。どこかが違う、そんな秋の1日を過ごしていただけたらと思っています。

 

2011年9月17日

長崎県音楽連盟運営委員長

堀内 伊吹

 

【2011/09/17】
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