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マダムバタフライフェスティバル・親子コンサート更新情報

マダム・バタフライ・フェスティバル2020 連載エッセー 長崎と蝶々さん ③

 

長崎と蝶々さん③「舞台監督の仕事」

 

  基本的には、企画・構成、演奏、時として演出まで一人で完結するピアノと違って、本公演では、何百人もの出演者が舞台やオーケストラピットに登場するオペラでは、何人もの専門的なまとめ役が必要となります。音楽を総括する指揮者はもちろんですが、いわゆる舞台関係のスタッフだけでも、演出家、舞台監督、(それぞれの助手)、ステージマネージャー、大道具や小道具、照明、衣装など、なんとも大所帯です。


  ずっと昔、まだ公会堂があった頃、長崎国際平和コンサートをお手伝いしていたことがあります。その年は、ちょっと大がかりな企画だったので、友人を介して、舞台監督の小栗哲家さんを紹介していただき、長崎にお招きしました。当時私は、演出家と舞台監督の仕事の違いが理解できていなくて、演出企画全体のアドバイスを、小栗さんにお願いしました。中島川界隈で昼食をとり、真夏の太陽が照りつける公会堂広場の階段を、バイロイトのオペラ劇場のお話を伺いながら、ゆっくり上がって行ったことを今でもよく覚えています。会場にご案内後、実は、演出経費が少ししかないことをお伝えすると、小栗さんはしばらく考えられてから、「そのお金全部を使って、花屋さんで花の小鉢をできるだけたくさん買ってきてください。それをステージの前面にぎっしりと並べましょう」と。きれいな花に囲まれて演奏会が無事終了したあと、出演者や小栗さんと一緒に、その花を会場に来てくれた子どもたちにプレゼントしました。素敵な演出、状況に応じた舞台のやりくり、これがプロの眼なのでしょう。私は、ひどく感心しました。
  付け足しですが、小栗哲家さんは、オペラ公演の定評ある舞台監督で、俳優小栗旬さんのお父様です。

 

【2020/01/22】
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